人生100年時代突入でカメラを趣味にする

 現在デジタルカメラを趣味にしているカメラマンでフィルムカメラを一度も使ったことがないという方が結構いらっしゃいます。 若い世代ならなんとなく分かる気もしますが意外と年配の方にも多くいるようです。 高齢化社会 退職後の趣味としてデジタルカメラはフィルムカメラに比較して 撮影が簡単で入門しやすいということが大きな理由の1つのようです。面白い話ですがデジタルカメラを購入後フィルムカメラに興味を持つ方も最近では良く聞きます。 そんな訳でこの記事ではデジタルカメラとフィルムカメラの違いについて大まかに比較してどちらが良いか考えてみました。

①撮影の枚数の違い

[フィルムカメラ]
〇カメラにフィルムの装填作業が必要
〇撮影枚数は35mmカメラは36枚、ブローニーフィルムは10~16枚程度
フィルムカメラフィルム
[デジタルカメラ]
デジタルカメラ
〇撮影枚数はメモリカードの容量に比例します。メモリカードの容量が大きいメディアを使用するとカメラの画素数で変わりますが9999枚なんて表記になったりします。
結局どうなの?
デジタルカメラの方が数多く撮影できます。フィルムの場合撮影するたびに新しいフィルムが必要になりますが デジタルカメラはメモリカードの撮影データをパソコン等のストレージに保存をすれば再使用できるためコストパフォーマンスが高いです。

②ピント合わせの方法

パンフォーカス(被写界深度を手前から遠景(無限)までピントを合わせる)にする場合
[フィルムカメラ]
〇中判カメラや旧式の35㎜カメラの場合、レンズに刻印してある被写界深度を確認してピントが合従する範囲を確認できました。 例えば近景から遠景までピントを合わせたい場合、次のような感じです。
①ピントの合わせたい一番手前の被写体にピントを合わせる。
②任意の絞り(私の場合パンフォーカスにすることが多いためF22が基本)に対応した被写界深度用のメモリが色付けされてレンズ本体にあるので無限と そのピント位置が絞りに対応した範囲に収まっているかを確認
→これで近景から遠景(無限)までピントが合うパンフォーカス状態になる。
③シャッターを押す
75㎜レンズ
★このレンズはペンタックス67用の75㎜F4.5レンズですが一番使用したレンズなので使用感が凄いです。 写真で見てわかるようにマニュアルフォーカスレンズはピント位置付近に絞りの数値が刻印されています。 22の数字の左右を見ることで被写界深度がわかります。左の22は∞(ピントは無限)、右の22は2.5mなので 絞りをF22にすればピントは2.5mから無限まで合うことがわかります。
[デジタルカメラ]
〇デジタルカメラの場合、レンズの鏡胴に刻印がないため手前から遠景の中間にピントを合わせて シャッターを押します。フィルムカメラのように近景から遠望(無限)まで合わせる方法はわからないです。
ただプレビューボタンなどを使用すればピント範囲がわかります。ただしミラーレスカメラの場合被写界深度は液晶モニタで確認できます。
結局どうなの?
フィルムカメラだと被写界深度用の指標に合わせれば任意の範囲にピントを合わせることができます。一方デジタルカメラの場合、ミラーレスカメラなら撮影後のピントは ファインダーや液晶画面でわかります。しかし一眼レフタイプのデジタルカメラの場合ピントの合う範囲については不安が残ります。

③シャッターを押した後の違い

[フィルムカメラ]
〇次の撮影をするためには1枚撮影すると手動でノブを回しフィルムを巻き上げる。
(1コマや2コマなどを自動で巻き上げるワインダーやモーターで巻き上げする機構のカメラもあった。)
参考までに36枚撮りのフィルムの場合1秒間で5コマ撮影できるカメラもあったので計算上36枚撮りは5秒ちょいでフィルムが終わるようなカメラもありました。
ニコンF2
★ニコンF2フォトミックAですが撮影が終わると右の黒いノブを半回転してフィルムを巻き上げます。
[デジタルカメラ]
〇フィルムの巻上げ作業が必要なく撮影データはメモリカードに保存されるためシャッターを押すと次の撮影がすぐできる。
〇フィルムの交換がないのでメモリーサイズが一杯になるまで撮影できる。
結局どうなの?
テンポよく撮影できるのはデジタルカメラです。

④撮影後の現像処理

[フィルムカメラ]
〇フィルム現像を取り扱っているカメラ屋に行きフィルムの現像処理をする。もしくは郵送で専門のフィルム現像を依頼する。(お金と時間が必要)
[デジタルカメラ]
パソコン 〇撮影後カメラモニターで確認ができる。
〇現像処理はカメラ内で現像処理ができる機種もあり好みの画像処理ができる。(お金がかからない)
〇パソコンでじっくり好みの仕上げにできる。
結局どうなの?
考えるまでもなくデジタルカメラが優位です。しかし最近ではネガフィルムやポジフィルムの独特な仕上がりを楽しむためにフィルムカメラ愛好家も増えつつあります。

⑤撮影ランニングコスト等の経費

[フィルムカメラ]
〇36枚撮りフィルムを月に5本撮影するとして
1本あたりベルビアの場合フィルム代金800円、現像代金800円
合計1600円必要、単純計算で5本×1600円=8000円
年間そのペースで撮影すると96000円
3年もすれば288000円です。
同様に月8本の場合、3年で460800円
結局どうなの?
フィルムカメラの時代はカメラも高額でしたがその後の経費が馬鹿になりませんでした。
仮にフィルムを1ケ月8本消費するカメラマンの場合3年で46万経費が必要です。
46万で計算すると
レンズとボディ(中級機)セットで25万
現像処理用のパソコン・モニターセット20万を購入できます。
3年目以降は経費はかかりません。意外やデジタルカメラは購入後お財布に優しいのかもしれませんね。
他にガソリンなどの経費や車の維持費、レンズ沼は別になりますが・・・

まとめ

フィルムカメラの頃は中高年が中心でしたがデジタルカメラが普及した結果、撮影するための敷居が低くなりました。 誰でも気軽に写真が始められる時代になったことはカメラ界をはじめ写真の質も底上げとなりコンテストなどでは競争力の激しい世界になりました。
現在ではインスタなどのSNSの普及などでさらに拍車がかかりデジタルカメラの人気の留まることはないですね。


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