「夕景の富士山を狙う」
デジタルカメラの特徴は撮影後にパソコンなどで現像処理をして撮影者の意図する色合いや明暗にして処理ができるのが特徴だ。しかし明暗部に関しては現像処理をしても 再現しきれない場合がある。そんな時に役に立つのがハーフNDフィルターだ。各種メーカーから色々な商品が発売されているが私が普段愛用しているマルミ光機製の ソフトGNDフィルターを使用してその違いをインプレッションする。写真はソフトGND16を使用して撮影した1枚。
撮影地 山梨県南都留郡山中湖村三国峠
今回の撮影に使用したカメラ機材
・ニコンD810
・AIAF27-70mmF2.8ED
・ベルボン830L三脚
・マンフロット ジュニアギア410
・マルミ光機製 SOFT GND8(16)
今回の撮影に使用したカメラ機材
・ニコンD810
・AIAF27-70mmF2.8ED
・ベルボン830L三脚
・マンフロット ジュニアギア410
・マルミ光機製 SOFT GND8(16)
ソフトGNDフィルター有無画像を比較
その1 マルミ製ソフトGND16有り無し
三国峠で撮影した夕景の1枚だが雲1つないピーカンの条件の撮影だった。撮影場所は富士山の右側に山中湖が見える高台のロケーションで 雲海と富士山を狙うには人気の撮影地だ。太陽が富士山の山頂付近に沈もうとしている中での1枚を撮影した。 左の写真はフィルターを使用しないで撮影、右の写真はソフトGND16を使用して撮影した。違いは一目瞭然となった。 使用したハーフGNDの濃度は16で露出倍数の違いは4段となる。2枚の写真ともに現像時の設定は弄っておらず撮ってだしを使用した。 フィルター無の撮影では空に露出が合っているため下部は真っ暗になっている。ハーフGND16を使用した右の写真では太陽の光芒はそのままに 下部のススキ野原に光が当たり輝いている様子がわかる。After マルミ製ソフトGND16
参考までに左のフィルター無の写真を現像処理にて右の写真のイメージで現像したのが下の写真だ。シャドウを目いっぱい持ち上げた以外何も弄っていないが ススキの色合いが悪く彩度が落ちた仕上がりとなった。シャドウを上げた分太陽の光芒も若干大きくなっている。
その2 マルミ製ソフトGND8有り無し
太陽が沈んだ後の写真だが使用したハーフGNDの濃度は8で露出倍数の違いは3段となる。空を基準に露光しているが空と暗部の露出の違いがまだあるためND8を使用しても下部はまだ暗い状態だった。After マルミ製ソフトGND8
その3 マルミ製ソフトGND16有り無し
次にGND16フィルターを使用した。暗部はさらに明るく露光されておりフィルターによる違いがよくわかる。ND16は露出倍数の違いは4段となるため 空と比較しても明暗差がこれだけ違うのが良くわかる。これ以上明るく撮影することは可能だが夕景の雰囲気がなくなるためこの程度が良いだろう。After マルミ製ソフトGND16
その4 マルミ製ソフトGND8有り無し
レンズを広角にして撮影した。フィルターを使用しないと暗部は潰れてしまうがND8の効果で若干暗部が明るくなった。 しかしこの状態でもまだ暗めなのがわかる。After マルミ製ソフトGND8
その5 マルミ製ソフトGND16有り無し
GND16の効果が大きく暗部はGND8に比較してさらに明るくなった。After マルミ製ソフトGND16
その6 マルミ製ソフトGND8+GND16有り無し
マルミ光機のM100フィルターシステムの最大の特徴が複数のフィルターによる効果を得たい場合フィルターを重ねることが容易にできる点だ。 GND8を追加してGND16の上から重ねて固定した。仕上がりは流石に不自然な状態となった。また空の上部が極端に暗くなったためリバースGNDフィルターを 使用すれば回避できたように感じた。次回のテスト撮影で確認したい。After マルミ製ソフトGND8+GND16
まとめ
撮影した写真は後処理の現像で暗部を持ち上げたり明部を落としたりできるが太陽と富士山の写真でもわかるように狙い通りの色やコントラストが出にくい場合がある。また現像時に極端な補正をすることは 画質劣化を招くことなる。フィルターワークを上手に利用することで素晴らしい写真が撮影できるので是非試してほしい。今後のマルミ光機のシステム展開に期待したい。次回のインプレッションを乞ご期待!。マルミフィルターウェブサイトはこちら